Author:OpenDialogueColloquium
こんにちは。【オープンダイアローグ研究会OpenDialogueColloquium】です。2000年設立の「ナラティヴ研究会」が前身の研究会で、2014年12月より本名称に変更しました。隔月に一度のペースで周辺分野含めた自由な勉強会を開催しております。学びの輪を広げていこうと本ブログを開設しました。週1の更新を目指して楽しく緩やかに発信して参ります。ご一緒に学び合えましたら幸いです。拙文ではございますが、宜しくお付き合いのほどお願いいたします。十分に対応させていただく時間が無いため、コメント欄は動かしておりません。何卒ご容赦くださいませ。(運営担当:tomo)
みなさま、こんにちは。
オープンダイアローグ研究会です。 7月のオープンダイアローグ研究会の 詳細が決まりましたので、以下にご案内いたします。 ------------------------------------- ◆日 時: 7/13 (金) 18:00-21:00 ※開場・受付:17:45~ ◆場 所: 名古屋市立大学 看護学部 3階 301講義室 ◆講 師: 野村 直樹 (名古屋市立大学人間文化研究科 特任教授) ◆主 題: グレゴリー・ベイトソンの[論理階型]について 【 内 容 】 ベイトソンの代表的概念である[論理階型]を理解することと、 論理階型が、私たちの精神過程と深い関わりがあることを取り上げます。 ◆参加費 : 3,000円(当日受付でお願いします) ◆テキスト グレゴリー・ベイトソン著『精神と自然』(佐藤良明訳) 「第4章 基準6 変換プロセスの記述と分類は、 その現象に内在する論理階型のヒエラルキーをあらわす」 ※事前に一読されますと、当日の理解が深まります。 ※テキストが手に入らない方は、 [nomura@hum.nagoya-cu.ac.jp] 宛に メールで直接ご相談ください。 ◆定員 : 25名 (先着順) ◆参加申込 : [nomura@hum.nagoya-cu.ac.jp] まで ------------------------------------- <<今回初めてベイトソンに触れられる方へ>> 「オープンダイアローグ研究会なのに、 なぜベイトソンの論説をとりあげるのだろう?」 と思われる方へ、事務局メンバーより、少々のご説明をさせてください。 「オープンダイアローグ」を可能にした理論的な背景には 心理療法分野(特に「家族療法」)を中心とした 幾つかの重要な考え方があると言われています。 中でも、最も重要な位置を占めるのが、 今回取り上げる「グレゴリー・ベイトソン」の 「ダブルバインド理論」だとされています。 なぜなら、ベイトソンの理論が 「オープンダイアローグ」の源流にあたる「家族療法」に影響を与えたことで 「精神病」の捉え方(定義)が大きく変わったとされているからです。 ・・・ ・・ ・ 旧来のサイコセラピーにおいては、 『精神病(情報の出-入力トラブル)の生成場所』は、 「個人の内面」にあるという考え方が一般的でした。 しかし、ベイトソンのダブルバインド理論によると 『精神病(情報の出-入力トラブル)の生成場所』は 当人をとりまく人との「関係性」や 「その相手とのやりとり:メッセージ/コミュニケーション」 にもありうると示唆されたのです。 そこで、であるならば、 その「問題」を創り出してしまうような「関係性」の築き方や 「コミュニケーション」の仕方を変えていくことで 問題(精神病)の解消を図れるのではないか、 という解釈が可能になったのでした。 この視点により、 新しい眼差しで、新しい臨床の様式が試行錯誤されることになり 家族療法が変容を遂げ、発展していく中で セラピストとクライアントとの在り方ややりとりにおける 二方向性への着眼から「ナラティヴ・セラピー」が生まれます。 「ナラティヴ・セラピー」では、 セラピストの観察地点が、外から内にシフトする流れで 対話のスタンスが変わり、 と同時に、ミハイル・バフチンの対話思想である 「ポリフォニー」「カーニバル」などの諸概念を巻き込むことで、 対話的コミュニケーションが豊かに成熟するプロセスに 新たなセラピーの可能性が広がっていきました。 その一方で、二方向性の概念を応用した 「リフレクティング・チーム」が編み出され セラピーの公開性、対話の公開性が 治療効果につながることが周知の事実になったのでした。 ・・・ ・・ ・ 以上、 ヤーコ・セイックラらによる「オープンダイアローグ」の実践を下支えする ベイトソンからの知の系譜を簡単に眺めてきましたが 参考になりましたでしょうか。 ベイトソンの論考は、一般に、抽象度が高く難解だとされますが 何度も繰り返し触れていく事で、その概念に親しみが湧き 少しずつ咀嚼でき、血肉となっていくものです。 好奇心や興味があれば、どうぞ奮ってご参加ください。 なお、今回は、テキストがあり、事前申し込みが必要となっておりますので 前もっての準備をお願い致します。 お目にかかれますこと、事務局一同、心より楽しみにしております。 事務局 スポンサーサイト
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